6月15日(土)
今日はグレーシャー国立公園縦走の中で一番の難所と思われるところを通過だ。昨日、一昨日のように午後に天候が崩れるかも知れないので、朝5時半にはスタートした。(ほぼ毎日変わらないか・・)
40分ほど歩くと道路に出た。
ここから無料シャトルバスに乗れる。
しかし、向かう先は別のトレイル。
PIEGAN PASS Trailだ。
このピーガン峠というのが、今日越える難所で。
途中の雪渓のトラバースと反対側に待ち受ける渡渉だ。
昨日から濡れたままの靴で進む。
相変わらず良い景色を見せてくれる。
しかし、雪が多い。
この状態で高度を上げていく。
昨日、CDTハイカーが逆方向から歩いたせいで1人の踏み跡がはっきり残ってるのが助かった。
体重あるせいか、自分が歩くより沈み込んでいた。
午前中には峠を越えたいと思い休憩なしで進む。
すると現れた雪渓
慣れてきたせいかバランス良く歩ける。
それは、雪が固すぎず柔らかすぎないから良かったのだと思う。
氷のような斜面なら危険だろう。
無事にピーガン峠に着いたが、なんの標識もない。
意外とあっけなく9時半前には到着。
雲が張り出してきたので、すぐに反対側に下る。
反対側も雪が多く
踏み跡頼みで歩く。ほぼトレイルが不明瞭だと思って歩いた方が良い場所だった。
雷鳥のような鳥に会った。
逃げていかない。
いっ時は雲がかなり下がってきて雨が降るかと思ったが・・
その心配はなさそうだ。
明るくなってきたので食事タイムとした。
ここで、今回のロングトレイルでの食事の方法を紹介しよう。
お湯を沸かすコッヘル(エバニューライトウェイト)、ガスカートリッジ、ガスコンロ(Soto)、VARGOのカップ(チタン)、Snow peakスプーン、そしてaladin 0.7Lのフタ付き容器。
この黄色いフタ付き容器が主役だ。
ここにアルファ米、インスタントラーメンなど入れてお湯を入れて蓋をすると食べられる。
ラーメンなら3分。フタを閉めて保温できるのが良い。
今回多用したのは「ぶっ込み飯」+オートミール。
コッヘルはお湯を沸かす専用として使う。ぶっ込み飯味のコーヒーを飲みたくないからだ。
食事の匂いのつく別の容器として、調理をしないためにもと考えて決めた。
この容器がすごいのは・・
食べた後、ここに水を入れる。
そしてフタをして揺する。
その後、その水を飲む。(もったいないから)
すると中は綺麗になる。(見かけは)
水分補給と洗浄が同時にできる!
ガスはお湯を沸かすだけに専念して使えば1週間で1缶で充分なはずだ。
あともう1つ、この容器の便利なところ。
モーテルでお湯を沸かせない時、電子レンジあれば使える。
フタをちゃんとしないのがポイント。
しちゃうと膨らんじゃう。
でも、本当に軽くするならスナックばかり食べれば良い。
まとめるとこんな感じ。
他のトレイルハイカーの調理を見てると、容器に粉末は粒状のものを入れて水を入れる風景を見る。
お湯を使わない工夫をしてる。
さて、話を戻そう。
昼を食べた後下ると1人のハイカーが現れた。
CDTハイカーかと聞くと、Yes。
スペインからだった。彼のトレイルネームはRain Skirt。彼に先の雪の様子を教えてあげた。
このペースだと、イースト・グレーシャーから南下した時にまた彼に会うかもしれない。(ホントに後日再会した)
彼と会ったすぐ近くには滝があった。
この滝は強い流れとなって川になる。
その川を渡渉しなくてはならない。
本来はもっと下流でする渡渉を、間違えてそこでしてしまった。
強い流れに身を取られないようにトレランシューズのまま渡る。水の中の大きな石に乗るが流れが強いので確実に乗らないと流される。
やっとの思いで渡る。
渡渉の死亡が多い理由はわかる。
強い流れの中で膝以上は危険だ。押されるその力はハンパない。
靴の中は冷え切った。
渡ってしまったので、今更戻るのも危険だと判断。そのまま対岸を通ってトレイルに戻った。
本来の渡渉箇所は広くて浅瀬があった。
その後進んで晴れたので雨で濡れた備品を干す。
この時点で目的地のMany Glacierは近い。
再度歩き出すとLake Josephineが見えてきた。
この場所も美しい。
何やらお馬さんたちが歩いてる。
馬を乗せる観光のようだ。
撮らせてもらった。
そして、Many Glacierのホテルに着く・・
でなくて、前を通り過ぎた。ここは宿泊費が高そう。
もうキャンプ場は近い。
今日はこの写真の山の奥の峠を越えてきた。
着いてからレンジャー・ステーションに寄り聞いた。「ショートカットできるトレイルのトンネルが通過できるか」と・・
するとダメとのことだった。
明日は長いコースを通ろう。今回一番長い19マイルだ。
レンジャー・ステーションの人たちはいつも親切だな・・と感じた。
キャンプ場は大きく、車の人たち向けで、その一部がバックカントリー・パーミションを持ってる人向けだった。初日のTwo Medicineと同じだ。
テントを立てた後、ここでシャワーを浴びれるとガイドブックに書いてあったので探りに行く。
するとキャンプストアーの裏にあった。
キャンプストアーでトークンを3ドル34セントで購入。
このトークンの形は何故この形なのか?
この同じ形の場所にはめて差し込む方式。
8分半は結構長かった。途中で止めてしまった。
シャワー浴びた後、4日間着ているTシャツをまた着た。
たぶん汗臭いのだろうけど、何故か自分が臭いのかわからない。
でも、シャワーを浴びると気持ち良い。
その後キャンプストアーで食料を購入。
すでに、ぶっ込み飯は2つになっていて足りない状況だった。
買ったのは火を使わなくて食べられるもの。
ホントはビール飲みたかったが、6缶パックしか売ってないので諦めてコーラにした。
このキャンプ場には各サイトに金製の重いボックスがあり、熊から食料を守るようになってるが、そう思いサイトのボックスを開けたら誰かが親切にチェアーとハンドソープを入れてあった。コメント付き。
ベンチがあるので使わなかったが・・
ありがとう。
それにしても、今夜は週末の家族連れキャンパーが多く騒がしい。この付近は10時にならないと暗くならないのも理由の1つかな。
今日の距離:15.2マイル(24.3km)