CDT(コンティネンタルディバイドトレイル)を南下中の自分はLeadoreの街から次のLimaに向かう。
100マイルの区間を歩くトレイルだ。
ロングトレイルは多くの人が100マイルとか区切りながら前に進む。しかし100マイルを何日で歩くかは人それぞれ。この区間だと4日間が一般的だと思う。
1日の距離として約25マイルから28マイルくらい歩いてる人が多い。その区間を自分は5日間で計画した。
そして、Limaの街で1日のゼロデーを取るつもりだ。
7月22日(月)
Leadore Inn で朝起きてコーヒーを飲み、簡単なスナックで食事をした後、朝の8時に郵便局に向かった。
何やら西部劇に出てきそうな郵便局だ。
ここはハイカーシーズン終わりまで預かってくれるから有り難い。しかも100人くらいの人口の街。
アナコンダから送ってあった荷物を受け取り、中の食料をバックパックに詰めた。
準備を終わり、Leadore Inn を後にする。
Sam に挨拶しようとしたら、すでに他のCDTハイカーをトレイルヘッドへと送っていた。20ドルで送ってくれることになってる。
自分は困難なヒッチハイクへとチャレンジしてみた。
街唯一のコンビニの交差点をトレイルヘッド方向に歩き準備する。するとすぐに車が来た。
指を上に向けてヒッチハイク開始。
止まった!!5分もかからず。
通過する車の台数が少なすぎる道路で運が良すぎる。
ドライバーは優しい感じの人だった。
乗った後、フロントガラスにヒビが入ってるのを何故かと聞いてみた。
鹿が飛び出して蹴られてヒビが入ったそうだ。
何故聞いたかというと。ヒッチハイクで乗せてもらった他の人の車にもかなりの率でヒビが入ってたからだ。
何回も鹿とぶつかっているという。
彼は牧場経営していて自分の2歳年上だった。
降りる時に20ドル渡そうとしたが、受け取らなかった。
名前を聞くのを忘れたが、とても雰囲気の良い人だった。Leadore に生まれずっと住んでるという。
峠で降ろしてもらった。
そこには逆にヒッチハイクでLeadoreに向かおうとしてる人がいた。彼の名はOh !。彼がすぐにヒッチハイクできると良いと思いながら歩き出す。
ちなみに数日後には彼に抜かれた。
振り返るとホントに何もない峠だと思う。
実はLeadoreの街に滞在中に右足が少し腫れていることに気がついた。
多分、数日前の水場でひねったせいだろう。
なので、ゆっくりと歩き出した。
Leadore に滞在してた他のハイカー5人くらいにドンドン抜かれた。
今日も変化のない景色が続く。
しかし天気は変化し出した。
雷に伴い雨も降り出した。
雨具を着ながら歩く。
今日はこの先に見える標高3000メートルを越えるトレイルを歩く。
これが標高3089メートルのELK MOUNTAIN だ。
標示はあるが、山頂へ向かう踏み跡は無い。
3000メートルから下った場所に水場がある。
もともと牛のための水場かもしれない。
管から少しずつでてるのを補給した。
その先にあった水場。しっかり囲われてる。
おそらく牛が入って荒らさないようにだろう。
牛の世界を歩いてるトレイルだ。
この水場の注意書き。
10分はボイルしてと書かれてる。
また先にもあった。
割と水場があるようだ。
歩いてるうちに6時を回りお腹が空いたので食事をとった。
その後、また歩き出す。
なかなかテントサイトに良い場所が見つからない。
雷も遠くで鳴ってるので、草原はやめたいところだ。
夜7時過ぎに着いて設営した場所。
焚き火もできた。
夕焼けは夜の9時過ぎだった。
今日の距離:18.6マイル(29.8km)
7月23日(火)
今日も標高3000メートルを越えなくてはならない。
6時半に歩き出す。
同じような感じが続く。
数マイル歩いた先の湖。
Morrison Lake
ここも良いキャンプサイトだあるらしい。
池。Guthookの地図には水場としてコメントあったけど、使いたく無い水場だ。
池を使わなくても、ちゃんと流れてる場所がある。
昨日追い越されたオーストラリアの女の子。
今日も追い越されたのが不思議だったので、どこで寝たのか聞いたら、森の中にひっそりとテントを立てたらしい。
大きなカメラをぶら下げていた。
小川のある場所で昼食にした。
水場で食事が一番効率的だ。水分を取ってから先に進める。
ちょっと風景が変わってきた。
森の中に入る。
この先、3000メートルを越える場所に水場が無いので補給した。水場が無くて登りは辛い。
この表示が出た後から道が不確かになる。
踏み跡がはっきりしない場所が続いた。
どこを歩けば良いというのだ?
たまにある目印目掛けて歩いた。
Guthookアプリで現在地を確認しながら歩く。
頻繁にチェックしないととんでもない場所を歩いてる時があった。
ここは3000メートルを越えた後にあったCDT標示。
この時すでに足首の痛さが出ていた。
踏み跡のない場所を登り下るのは辛かった。
この表示が現れてから道がわかるようになる。
トボトボ歩いてると、ここで2人のハイカーに追い越された。
さらに水場で食事していた時
Catwater が追いついてきた。1週間ぶりくらいの再開だ。
2マイル先のテントサイトに泊まるといって去っていった。
足首にその余裕がなかったので、水場からすぐの場所にテントを張った。
今日の距離:19.8マイル(31.7km)
7月24日(水)
昨夜のテントサイトはトレイルから少し離れた場所だった。
尾根伝いの場所だったので夜の風がすごかった。
でも、このテントは風に強い。
張る場所を自由にできるのが良かったと思う。
歩き出してトレイルに復帰する。
途中で池があった。
牧場沿いにありながらも美しい。
水場もそこそこあった。
だから、持つ水の量が少なくて済む。
ここの回りは牛の糞だらけだ。
牛も飲みに来る場所らしい。水場として使いたくない場所も多くなる。
この景色が続く。
車が止まってたが、この持ち主がどこに行ってるのかは不明。この付近は川に魚がいるから釣りかも知れない。
半ズボンをやめて長ズボンにした。
実はハエが多いと思ってたら、ハエがチクリと肌を噛む。どうやらハエの姿に見えてたのはブヨらしい。
多くの場所がその後痒くなった。
さらに日差しをさえぎるようにと長ズボンにした。
今までも日差しが続いてたから、早めに長ズボンにすれば良かった。ロングトレイルは短パンだ!と思ってたが、年寄りには長ズボンの方が良いかもしれない。
昼過ぎてから見えた湖。
午後になると足首がどんどん痛くなる。
テントサイトに早く着いて、ゆっくりしたいと思い出す頃だ。
この先の水場が乏しいので、湖に注ぐ川で水を補給した。
この湖のテントサイト。
ブヨが多い。
「出来るものならやってみろ」とでも言ってそうなトイレ。壊れてる。
こんな場所にトイレ自体があるのが不思議。
ゲートがある場所に泊まれそうな平らな場所があった。
早速、テントを張った。
まだ太陽がサンサンと照ってるのでバッテリーに充電する。
今日の距離:20.2マイル(32.3km)