前日、疲れのせいかあまり歩くことができなかった。標高の高いところでの登り下りと夜の寒さのせいかもしれない。
10月17日(木)
寒いのは相変わらずだ。
準備をしてる時に、空の色が綺麗になってきた。
雲があるから綺麗になるということは、今日は曇りがちなのかもしれないと想像した。
歩き出しても美しい。
色がどんどん変化してきた。
歩きながらショーを見ているような錯覚に落ち入る。
池があるところまで来たら、色は無くなってきていた。朝の少しの時間だけ、独占して見た気持ちだ。
太陽が出てる右の方に色の変化があった。
なんというのだろう。不思議な光だ。
幻日という現象らしい。太陽と同じ高さに現れる二つ目の太陽。
高度の高い場所にいたから見えたのかもしれない。
歩いてると珍しく道標。
予想通りに曇りがちな天気。止まると寒いから歩き続けた。昨日より調子が良いのもある。
湖の近くにテントサイト。1張りあった。影にもう1張りあったので合計2張り。
今日は標高高いままで、小刻みな登り下りが続く。
平らな場所もあり、足取りは軽くなる。
風が強いので、木の影で休憩した。
昼頃には日差しも出てきて、風さえなければ暖かい。この時にトレイルの後方に男性1人の姿があった。
午後、2時頃に下に見えた湖。
ここで水を補給して、どれだけ歩けるかと考える。
水の中には小さな微生物も泳いでたが、浄水器使えば大丈夫。
結局、高い場所まで上がってきて、風が強いので、木の影にテントを張った。
それでも、風の影響を受ける。
ここで、他のハイカーに抜かれる。きっと朝のテントの人たちだろう。実際見たのは女性のみ。テント内にいた時に男性が通ったようだ。
今日の距離:16.9マイル(27km)
10月18日(金)
まだ暗いうちに嫌な音。雨が雪か?
外を覗くと雪が積もり出していた。
もし、雪が深くなると大変だと考え、暗い中を歩く決心をした。歩き出したのは6時前。
少し明るくなってきた。
トレイルは降る雪で白くなりわかりやすい。
でも、暗い中で少し迷った。動物のトレイルを追ってしまったようだ。
すっかり明るくなった。雪は降り続いてる。
基本的には下りのトレイルで、休むと寒いから歩いてるうちに距離は進めた。
表示がよくわからない。けど、足跡があった。
足跡を見たら、先に進んでるのは3人だとわかる。
昨日のテントの人たちだろう。
下界が見えてきた。雪は少なそうだ。
トレイルヘッドに着いたら、1日に1度だけChamaという街から上がってくる観光用の蒸気機関車が運良く通過した。思わず撮影。西部劇の映画を観てるようだ。
ここからヒッチハイクでChamaの街に出る。
運良く乗せてくれたジーン。その膝の上の兄弟犬たち。知らない人が乗ってきたので緊張してる。
膝の上に乗せて良く運転できるものだと感心した。
彼は1972年に横田基地だけ通り過ぎたことがあると話していた。奥さんを亡くしたとのことで、犬達が心の穴を埋めてくれてるようだ。
先ほど見た蒸気機関車がスタートしたChamaの鉄道の駅で下ろしてもらう。
その後、ぶらぶら歩きながらモーテルに入る。このChamaはニューメキシコだ。
部屋も含めて少しメキシコ感が感じられた。
モーテルのオフィスにあった本。部屋に持っていって見て良いと言うので借りる。
中には美しい写真と説明文。自分が歩きながら見た風景が美しく掲載されていた。
ズボンに穴が空いていたので、裏側に当て布して修復。しばらくは買い替えできない。日本から持ってきたmont-bellのズボン。転んだ時に擦った部分に穴が空いた。パンツが見えなくなればOK!
この街では2日間身体を休める。
トレイルの雪が心配だが、明日と明後日は晴れるから問題ないだろう。晴れれば日の当たるトレイルは融けるはずだ。
今日の距離:13.1マイル(21km)