さて、今日の記事はグレート・ウエスタン・トレイルを歩いてきた翌日の話だ。
登りたいと思ってた山スーパースティションの記録だ。
Superstition Mountainはアリゾナ州Phoenixの東側にそびえる岩山だ。Superstitionとは迷信という意味だと思うが、あるいは崇拝という意味の山なのだろうか?
スタート地点のロストダッチマンという地名自体にも伝説が残ってる。
幻なのか?実在したのか? ロストダッチマン金鉱はこのSuperstition Mountainにあったと語られている。
しかし、金を探してる暇はない。人生もアリゾナ滞在期間も限られてる。
登るためのスタート地点は上の地図の左上のロストダッチマンキャンプ場。
2017年3月10日。 暑さを避けて暗いうちに歩き出した。歩くのはSiphon Draw Trail。
サイフォンに引き込まれるトレイルと言う意味だろうか?
誰もいない! やった一番乗りだ!
というより暑さで倒れないように早めに出た。
熱射病に注意が必要だ。
規制事項:トレースを残さないようにと書かれている。
日本だと「とっていいのは写真だけ、ごみは持ち帰りましょう」みたいなことか。
途中まで登って振り返ると夜景がきれいだった。
登っている途中背後から女性の話し声がした。そして、どんどん近づいてくる。
なんと早いペースだろう!しかも話は途絶えない。
そして追いこされてしまった。自分らハアハア言いながら挨拶をした。若い女性二人だった。後ほど彼女たちと会話したら、一人の女性は日本語を少し話すことが出来た。岩国で1年間ホームステイして高校に行ったことがあるという。彼女はアリゾナで会った一番日本語ができる人だった。
彼らは山登りというより散歩的な感覚で歩いてた。
1番乗りを取られて落胆しながら先にすすむと。岩の林立がよく見える場所に来た。岩盤の上をあるくコースは結構急だ30度くらいの傾斜だろう。転がったら大変だ!
きつい岩の登りになってきた。赤いテープは「あなたは登山道にいるよ!迷ってないよ!」と言っている。
振り返ると朝焼けが美しい。 不思議な力を感じる。
Superstition Mountain の影が平地に落ちている。
辛い登りの箇所にお助けロープがあった。
ここが一番急なところだ。
日本だと妙義山のような山になるのだろう。
アメリカにも山信仰があったなら、ここはその対象になりそうな山だ。
先に見えるテラスのような場所まで行ける。何故、あのようなテラス状になるのか想像つかない。
なんとも美しい岩の林立だ。
山頂と思われる岩棚の場所で休んでいるとリスが寄ってきた。
神の使者か?
いや、食べ物が欲しいようだ。
自分のところから離れようとしない。
午前中で下山するつもりなので食料は持ってない。
リス君、ごめんなさい。
下を覗き込むと影がくっきりと地面に映ってた。山の上から自分のいる山を感じた。
下る時に印象的だった場所。
両側を険しい岩に挟まれた場所を通る。
天空と下界を分ける門のようだ。
山の入口では牙のような岩が待ち構えてる。
登る時は暗くて見えなくて幸いだった。
怖くて震えてたかもしれない。
下りて来てキャンプ場まで平地を歩いているところ。
ここまで下山してる間に30人ほど登ってる人たちとすれ違った。
「早いね!」と言われたが当たり前だ。
みんなが寝てる時にスタートしたのだから。
Superstitionは約1400メートルの標高だ。
キャンプ場からの標高差は900メートルくらい。歩く距離は約8キロくらいになる。
岩山だがホールドもあるので気をつければ誰でも登れる山だ。
途中、分かりづらい場所もあるが登山経験ある人なら大丈夫だろう。
だが暑さ対策はしておいた方が良い。
登ったのは3月だったが、すでに夏の山であった。
遅れて登ってくる人たちは暑さで参ってる人もいた。
形といい、山からの景色といい、見ても美しくて神秘的な山はお気に入りの山となった。