寒さで目が覚めた。
Flagstaffからこの場所までは標高2000メートルから2300メートルの間を歩いてる。
雪解けの湿った道だ。
松の森は気持ちがいいと思ってたが寒い。
凍ってる。寒いはずだ。
歩くとバリバリと音がする。
池がある。一見綺麗な水。
茶色い。この水の色には慣れた。
砂糖は10クラム以下。日本でも売ってるCLIFというメーカーのもの。
甘すぎるものが苦手だが、普通に食べられた。
風が強いが天気はまずまず。
この木は不自然に囲ってある。この中でビバークできそうだと思いながら通り過ぎた。
明るいひらけた場所に出た。 風がさらに強くなってきた。
天気予報でも寒くなるという予報だったので当たりそうだ。
桜のような優しい花。
黄色が美しい。
春を告げようとしてる気がした。
Pine Springのトレイルヘッドに着いた。
このバーは砂糖が6gだから買ったのに甘すぎる!
裏面を見るとシュガーアルコール16gというのが気になる。このせいで甘いのかもしれない。
Bisonのフード。クランベリー入り。
ビーフジャーキーに近い味だった。
倒れてた木に腰掛けて休んでたらトカゲが近くにいた。アメリカのトカゲは野生感にあふれてる。木の小さな穴はキツツキのせいだろう。
山火事があった場所。
比較的新しい。
何故、日本よりも骨をよく見るのだろう?
午後、前方から来たハイカーと話す。
なんと彼はPCT(パシフィック クレスト トレイル)AT[アパラチアントレイル)CDT{コンチネンタル ディバイド トレイル)を歩いたトリプルクラウンだった。
彼がPCTを歩いたドキュメンタリーがDVDとして出てるという。
日本の相模原にいたことがあると言う。
自分がツェルトを張って寝てるんだというと日本語で「めんどくさいね」と答えてくれた。
三大トレイルを歩いて次は何しようかと考えてアリゾナトレイルに来たそうだ。
彼にも熊から食料を守るにはどうしてる?と聞いたら
「テントの中に置いてる。PCTでも問題なかった。CDTで木からぶら下げて熊が守ろうとしたが熊に取られた」と言っていた。
そして「今、PCTではレギュレーションが厳しいからベアキャニスターを持たないといけないんだよね」と。
考えてみてた。食料をテントの中に入れておくと食料目当てで来た熊が、食料の匂いのあるテントを襲う前に人間の匂いに気がついて襲わないのではないか?と‥
以前、出会ったPCTハイカーもテントの中に食料を入れてたけど問題なかったと言ってた。
逆に木からぶら下げて熊が手の届かないように工夫しても、熊は人間の匂いのない食べ物を奪いやすいと感じるのではないかと。
熊はきっと賢い。
Tikka(彼のトレイルネーム)と立ち話を30分くらいして別れた。南下することで出会いが多くなる気がした。
多くのハイカーは北上してる
ロングトレイルでの出会いは面白い。
風が強い中、比較的避けられそうな場所を探してキャンプ地とした。
松の木の下に落ちてる芯の部分に火をつけると松の香りがして癒された。
夜中にものすごい風が吹き荒れた。
あらかじめ岩で補強したテントは倒れなかった。