こんにちはマヨジーです。
マヨ坊(マヨジーの若かりし頃)の日本縦断の記録だ。
1980年6月4日水曜日。佐多岬近くの田尻浜から北へ向う。
ダンロップ1人用テント(2.1kg)
朝4時半に起きた。朝焼けが綺麗だった。
大泊、伊邪敷と道路を2時間半くらい歩いて来た。
途中、蛇を三匹見る。きっと幸運の神様だ。
この先良いことばかりだろうと思うマヨ坊だ。
マヨ坊は自分中心に都合よく考えるやつだった。
さらに進み、大川という付近の今嶽神社に着く。手には今日の新聞。
実は見知らぬ新聞配達の人が読みなさいと手渡してくれた。
そして、渡したまますぐに行ってしまった。
マヨ坊は彼の後ろ姿を見送った。
新聞はこの先の休憩した神社で読んだ。
ありがとう!新聞配達の人!
蛇にも感謝しよう!
東京からの移動の疲れか、昨夜作っておいた梅干し弁当(ホントに白いご飯に梅干しだけ)が半分も食べられなかった。
しかし、海の向こうの開聞岳を見てると不安な心が落ち着いて来た。
薩英戦争砲台跡を経て夕方、雄川近くのスーパーでおかずを購入。大根占の町近くの海岸でテント泊とした。
今日は36キロを歩いた。途中止まってくれた車が2台。「乗らないか?」と。
声をかけてくれた。
人の親切に励まされて歩いた。
そして、蛇の神様に見守られている。
6月5日(木)
朝の食事はしばらく歩いてからパンとソーセージ。
中学生の女の子、小学生の女の子に「おはようございます」と声をかけられる。
素朴だなぁ!
子供達の挨拶は気持ちよく心に響いた。
しばらくして暑くなって来る。靴の中の小指が痛くなる。
昼飯は荒平駅の近くの神社だった。
マヨ坊には日陰が必要だ。食後は暑いので昼寝。
休憩中にわかったのだが、長髪からスポーツ刈り変更したことで、日差しを得た耳たぶが水ぶくれになる。
なんてこった!
そして、歩いて2日目にして足のマメが痛い。
古江駅を経て夕方すわ駅に着いた。
ラジオを聴いてると鹿児島の今日の気温は32度だった。
舗装道路を歩くには辛かった。
明日も暑い舗装道路を歩くと思うとうんざりした。
暑い夏の前だと思っていたら九州には夏が来ていた。
けど、自分で決めたことだ、暑さに負けずに前に進もう。
食後、海岸でコッヘルを洗っていたら近くのおばさんが声をかけてきた。
家が近いから、何か必要なものがあったら来なさい・・・と言って去っていった。
後ほど、おばさんがテントの中にいたマヨ坊に話しかけてきた。
3人の息子がいた、その内の1人は美術で日展に作品を出すという。自慢の息子だ。
水をもらいに行った時にその息子さんの絵を見せてもらった。
たぶんすごい絵なのだろうけどマヨ坊にはわからなかった。
おばさんはマヨ坊の事をとても心配してくれて母親のような愛情に包まれた。
6月6日(金)
朝、起きてすぐに歩き出した。ガソリンスタンドのある場所で朝食を食べ休んで地図を見ようとしたら無い!
落としたものと勘違いして1kmくらい戻りながら探すが見つからず。
再びガソリンスタンドの場所で帽子の中を見ると地図はそこにあった。
どうしたんだマヨ坊!落ち着け!
気持ちがダウンした。
その後、通学途中の小学生たちと楽しく話をして歩いて気分が上がる。単純なマヨ坊だ。
垂水駅を越えて9時くらいになると暑さが本格的になってきた。
10時15分小浜。
昨日より厚いようだ。桜島の噴火熱か?
11時20分牛根という場所のお墓で休む。
日中は暑すぎるので涼しいお墓の中に避難した。
蚊がいるので蚊取り線香の出番だ。
マヨ坊はそつがない。東京から持ってきた蚊取り線香の出番だ。
そこでは近所のおじいさんとかおばあさんとか話をした。
こうした会話の為かマヨ坊の道中の孤独感は薄れた。人のありがたみを鹿児島の町で感じた。貴重な経験をしている実感にあふれた。
水道があったので靴下、Tシャツ、手ぬぐいを洗濯して体を拭いた。
そんなことをしてゆっくりすごしてしまった。今夜はこのままお墓に入りそうだったがスタートした。
まだ、お墓に入る年齢ではないマヨ坊だ。
足の指が痛くても、暑くても前に進まなくちゃ!
16時ころ大崎を通過して17時ころに二川に着く。
歩きながら虫歯を舌で触れてたら血が出てきてしまった。
貧血を心配したマヨ坊だったが、今思えばこんなことで貧血になるはずがない。マヨ坊はバカなやつだ。
近くのスーパーで天ぷら、焼き鳥を購入してご飯を炊き夕食とした。
食後、二人の男性が現れた。
ほぼ同い年くらい。ビワをくれた。
「このあたりから見る桜島が一番いいんだ」と言ってたのが印象的だった。
3日間で歩いたのは下の地図
3日間での反省
マヨ坊が日本縦断で履いた靴はキャラバンシューズ。ナイロンでできた登山用の靴だ。
今では見かけない。
その靴が舗装道路歩きには向いていなかった。マメが出来てずっと擦れて痛かった。
歩きだして3日目に靴の選択を間違えたと思った。
人生には失敗がつきものだ。
おわり。